詰まるところ「必然性の無いデザイン」だから。
- 本人が獲得したトロフィー(首級)ではない。
- 豹皮を着なければならない寒さではない。
- そもそも柄だけで偽物である。
トラディショナルなファッションとは「必然」から生まれたデザインが磨かれ昇華したもの。必然でありながら、いつまでたっても磨かれない「カメラマンベスト」のような物もあるが。
必然とは主に
- 対自然。
- 戦争。
- 職業。
であるわけだ。大きな進歩は常に戦争によって生み出されてきたが、それは避けたいものだ。しかし文明が飽和し「必然」の必然性が薄れることで頓珍漢な方向にデザインが進んでいる気がしてならない。
- 不要で強烈すぎる自己主張。
- 芸人ばりの奇妙さ。
- アニメ・ゲームに由来する子どもっぽさ。
青●に代表されるスーツも遠因は同じだ。場と人に対する敬意という必然が「スーツというカタチ」を「いかに楽に安くそろえるか」に転換されてしまっている。
「安い」「便利」「効率」「時短」「リサイクル」「SDGs」「ネットワーク」「グローバル」と、現代を象徴するキーワードは多数あるが、本当に必然なのか?
特に「便利」は怖い。そこまで便利である必要があるのかといつも思う。